二十四節気
小満 2024年5月20日
・・・万物 盈満すれば、草木枝葉繁る・・・
すべてのものがしだいにのびて天地に満ち始める(国立天文台 こよみ用語解説)
夏を6つに分けたうちの2番目の節気
太陽視黄経 60度 8/24番目
七十二候
初侯・・・ 蚕起食桑(かいこ おきてくわをはむ)5/20 〜 5/25
蚕が桑を盛んに食べ始める
次侯・・・紅花栄(べにばな さかう)5/26 〜 5/30
紅花が盛んに咲く
末候・・・麦秋至(むぎのとき いたる)5/31 〜 6/4
麦が熟し麦秋となる
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小満とは、太陽の光(陽気)がいっそうと強まり万物が生長し、天地に満ち始める頃
太陽の光を浴び、日ごとに上昇する気温に合わせて、あらゆる生命がすくすくと成長していきます
昨年の秋に蒔いた麦の穂が育ち、ホッと一安心することから「小さな満足=小満」となったと言われています
大麦や小麦など夏の作物が実って穂が膨らんできますが、まだ成熟はしていません
「小満」はその状態を指した言葉でもあります
多年草であるドクダミは花が白く浮き上がって見え、とてもきれいです
数日間にわたって梅雨のようなぐずつく空模様が続きことを「走り梅雨」と呼ばれます
卯の花が咲く時期でもあり、卯の花を腐らせるような雨という意味で「卯の花腐し(うのはなくたし)」とも言われているそうです
また麦の穂をなぎ倒すような嵐になることもあり、こういった嵐のことを「麦嵐(むぎあらし)」、この時期に降る雨は「麦雨(ばくう)」とも呼ばれています
そのあとに本格的な梅雨がやってきます
小満に・・・
麦の収穫や田植えの準備、蚕の世話など、農家にとってはまさに「猫の手も借りたい」ほどの忙しさが訪れます
夏の衣替えは6月1日が目安ですが、走り梅雨に入る前か、明けた直後の晴れた日に行うとよいでしょう
麦は冬に種を蒔いて年を越し、この頃から成熟し収穫が始まります
この時期を「麦秋(ばくしゅう/むぎあき)」「麦の秋」といい、初夏の季語になっています
初夏なのに秋?、ここでの「秋」は収穫期を意味するもので、麦の穂が黄金色になる様子は、稲穂が黄金色になる様子に通じる情景です
小満のころに心がけること・・・
「小満」、そして次の「大満」
小さく満ちる時期に、大きく満ちる準部をしておくこと
草木が力強く天に向かって伸びる時期、気温もグングン上がっていき、陽が極まっていく時期
「未病先防」、人それぞれの体や環境に合わせて養生を重ね、なるべく病気にかかりにくい体質を作る予防医学
この時期が最も適しています
暑いからと言って冷たいものばかり摂取すると胃腸(脾)の働きは落ち、逆に疲れやすく、むくみや下痢と便秘も招きやすくなります
適度な運動で心地よく汗を」かき、「湿」を出す力を養い、胃腸を養い、身体を養い、ココロの安定を整えていきましょう
小満の期間の食べ物・・・
ビワ
ビワの実る時期は4月~6月頃ですが、もっとも旬な季節が5月下旬~6月初旬の小満に重なります
サクランボ
サクランボは追熟しない果物なので、一番おいしいタイミングで収穫されます
5月後半くらいから人気の高い品種である「佐藤錦」が出回ります
数日で傷んでしまうので、入手したら新鮮なうちに、大量に入手したり少し傷んでしまったりしたときは、ジャムやコンポートにして、アイスやヨーグルトに添えてみるのもお勧めです
鱚(きす)
キス科キス属の魚で、シロギス、アオギス、モトギスなどの種類がいますが、キスというと一般にはシロギスのことを指します
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